皆様も道端に大き目の石があって
何かの目印かな?と思うことありますよね。
宅地開発や道路整備によりかなり
数は減っていますが、その中の
庚申塚(こうしんづか)あるいは
庚申供養塔というものを紹介します。
以前、「
申年の梅」という記事で
天徳4年(960年)は申年(庚申(かのえさる))の年
であることに少し触れましたが、庚申の年は干支ですので
60年に一度訪れます。
それに対し、庚申の日というのは
十干(甲乙丙・・)と十二支(子丑寅・・)
の組み合わせですので60日に一度訪れます。
ちなみに今年は1月5日、3月6日はもう過ぎましたので
あと5月5日、7月4日、9月2日、11月1日、12月31日です。
道教では
人間は誰でも体内に「三尸」という三匹の虫が住みついており
庚申の日には眠っている人の体内から三尸(さんし)虫が抜け出して
天に昇り、天帝に人の罪過を告げ、その結果、天帝によって命を縮められる」
という思想があり、そのため庚申の日の夜は三尸の虫がぬけださないように
眠らずに一夜を明かすという風習が各地に残っています。
その眠らない日を庚申待(こうしんまち)と言い、
庚申待を3年18回続けた記念に建立されたのが庚申塔とか庚申塚です。

塔の建立に際して供養を伴ったことから庚申供養塔とも呼ばれます。

日本では
申という字が十二支の猿になるために、猿田彦神と結びついて、
猿田彦神は道祖神と信仰され、庚申信仰が道祖神信仰とも結びつく
こととなり、道の傍に建てられるようになったようです。
諸説ありますのであくまでざっくりとした説明です。
ちなみに中国からきたこの庚申信仰では、人間は天から120歳の天寿を
授かっており、本来誰でも120歳迄生きられる。それが悪い行いを行い、
三尸の報告を受けた天帝が寿命を減らす、ということを言っています。
これは創世記6章3節に「そこで、主は、『わたしの霊は、
永久には人のうちにとどまらないであろう。
それは人が肉にすぎないからだ。それで人の齢は、
百二十年にしよう』と仰せられた。」
という記述にも妙に合致しますし、今の所、
医学的にも人の寿命は120歳前後ではないかと
考えられているそうです。
長寿のお祝いの呼び名で
喜寿のお祝いとか白寿のお祝いという言い方が
ありますよね。あれで118歳のお祝いが
「天寿のお祝い」と言います。
人生50年と唄いながら、100歳以降の
お祝いの言葉を残してあるということは
昔の人もやはり人間は120歳近くまで
生きられる筈、と考えていた節がありますね。
さんざん、蘊蓄をたれたけど、
出典は平成のはじめころの
斎女伝説クラダルマ(柴田昌弘)
という漫画からでした。漫画読んでないで
勉強しろって言い続けられていましたが、
漫画でなければ覚えていなかったかも(^^ゞ
posted by ESE 青森からこんにちは at 21:54| 青森 🌁|
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